レイセオンは、光子(光の粒子)を活用した高出力レーザー兵器システム(HELWS)を開発し、軍の任務の遂行や民間防衛に役立てています。こうした指向性エネルギー技術によって、脅威を探知し、機動するターゲットを追尾することが可能となり、さらに脅威を明確に識別したうえで、無人航空機システム(UAS)やロケット弾・大砲・迫撃砲などの幅広い脅威に対処することができるようになりました。
指向性エネルギー兵器システムは、米陸軍の指向性エネルギー機動型短距離防空(DE M-SHORAD)の一部として、迫撃砲や複雑なスウォーム攻撃をおこなう大型ドローンを捕捉、追尾、照準、撃墜します。
レイセオンの対無人航空機システム(CUAS)は、敏捷性の高い無人機の脅威や大型スウォームの攻撃に対して、防衛能力を発揮します。
実戦に配備可能となったレーザーシステム
2019年、米空軍は高出力レーザー兵器システム(HELWS)を初めて海外に配備し、18,000時間以上運用しました。実戦で能力が証明され、現在では複数のシステムが追加で展開されています。
あらゆる脅威に適した防衛
レイセオンの高出力レーザー兵器システムは、陸、海、空どこでも効力を持ち、その防衛範囲は360度に及び、基地・空港・スタジアムなど、重要な軍事施設や民間施設を守ります。柔軟な拡張性を有するオープンアーキテクチャーを適用したシステムは多様な任務の要望に対応しやすく、また、堅牢にパッケージ化されているため、スタンドアローン・システムとして使用することも、さまざまな軍事プラットフォームへ素早く組み込むことも可能です。レイセオンはこのシステムをすでに米陸軍の戦闘車両およびアパッチ戦闘ヘリコプターに完全搭載し、試験に成功しています。
経済的なソリューションで、ドローン・ロケット弾・大砲・迫撃砲を迎撃
HELは、軍や重要なインフラを守り、迅速に脅威に対処できる安価で強力な選択肢です。レーザーは1発あたりのコストが低く、ほぼ無限に照射することができます。また、兵站の負担が少ないうえ、精度が高く、付随的損害の発生はほとんどありません。従来の弾薬に代わる存在です。
レイセオンの高出力レーザー
- 目標への照準設定は電子光学・赤外線センサーによって自動的に行われ、オペレーターの作業量および交戦時間の短縮が実現
- 出力レベルが調整できるため、さまざまなタイプの脅威に対応し、戦術的に有効な範囲まで射程を延長可能
- 信頼性は実証済み、フル生産体制も整う
標準的なイーサネット接続を介して指揮統制に容易に統合できるため、レーダーなど他のセンサーからのハンドオフが実現。またこれにより、HELのオペレーターに最新かつ正確な目標情報や戦闘成果の視覚的情報を提供可能
- 調達しやすい既成の部品を使用しているため、あらゆる種類のプラットフォームへ組み込みが可能で、メンテナンスも容易
- 最適なサイズ・重量・出力を柔軟に提供できるため、固定・可搬問わずあらゆるプラットフォームやミッションスペースに統合可能
現行の多くの防空システムとの相互運用性を実証済み